「学校の行事だけ行きたい」と言われた時の対応

発達障害(LD/ADHD/自閉症スペクトラム)・ギフテッド(2E)の通信制オンラインスクール・フリースクールRe学院の不登校ブログ

子の想いに寄り添う対応と学校調整のポイント

不登校や特性のある子が「行事だけ参加したい」と望むのは、心のエネルギーが溜まった前向きなサインです。周りの目を気にせず意欲を認め、負担を減らす環境調整を行いましょう。日常はオンライン等で自分のペースで学び、行事には柔軟に参加するスタイルも有効です。結果に関わらず挑戦したプロセスを認め、自分らしく社会とつながる体験を温かくサポートすることが大切です。

  • 柔軟な参加形態の相談:部分参加や見学、現地集合・解散など、本人の負担に合わせた方法を提案する。

  • 避難場所(エスケープゾーン)の確保:疲労や刺激でつらくなった時に静かに休める場所を事前に確認しておく。

  • 直前キャンセルの事前共有:当日の体調や気分の変化による欠席・途中退室の可能性をあらかじめ伝えておく。

「普段は学校に行けていないのに、修学旅行や運動会だけ行きたいと言い出した」 「毎日登校している子や先生方に『ずるい』と思われるのではないか…」

不登校発達障害ギフテッド(2E)のお子さんを持つ保護者の方から、このようなご相談をいただくことがよくあります。普段の登校は難しいのに、大きなイベントだけ参加させてもいいものかと躊躇してしまうお気持ちはとても自然なことです。

しかし結論から言うと、「行事だけ行きたい」という気持ちは、お子さんの心にエネルギーが溜まってきた素晴らしいサインです。罪悪感を持たせることなく、本人が安心して参加や見学ができるよう、大人が環境を整えてあげましょう。

1. なぜ「行事だけ」行きたがるのか?子どもの心理

日常の学校生活には、毎日の早起き、混雑した登校、長時間の集団行動、感覚過敏を刺激する環境など、特性を持つ子にとってあまりにも多くのハードルが存在します。一方で、修学旅行や運動会といった行事には「友達と楽しい思い出を作りたい」「特別な体験をしてみたい」という前向きな動機が働きやすくなります。

「都合が良すぎるのでは」「周りにどう思われるか」と子どもを責めたり、大人が不安がったりする必要はありません。

「行きたいと思えたんだね!」「楽しめるといいね」と、まずはその前向きな意欲をそのまま認めてあげましょう。「自分勝手なのかな」という罪悪感を抱かせないことが、本人が安心して一歩を踏み出すために何より不可欠です。

2. 学校側とスムーズに調整する3つのポイント

事前にお子さんの負担を減らし、学校側とも良好な関係を保ちながら調整するためのポイントは以下の3点です。

  • ① 柔軟な「参加形態」を相談する 「全日程フル参加」か「完全不参加」の二者択一にする必要はありません。「運動会は特定の競技だけ出て(あるいは見学して)帰る」「修学旅行は現地集合・現地解散にする」「見学だけに留める」など、本人のキャパシティに合わせた無理のない参加方法を提案してみましょう。
  • ② 「エスケープゾーン(避難場所)」を用意しておく 音や人混みによる刺激、疲労で限界がきたときに、一人で静かに休める場所(保健室や別室など)があるかを事前に先生と確認しておきます。「つらくなったら逃げてもいい」という避難ルートがあるだけで、心理的ハードルは大きく下がります。
  • ③ 直前キャンセルの可能性も事前に共有しておく 当日の朝になって急に不安が強まり、動けなくなることも珍しくありません。あらかじめ学校側には「当日朝の体調や気分次第でキャンセル、または途中退室になる可能性がある」ことを伝えておくと、双方の焦りや負担を防ぐことができます。

3. 自分に合った学びのスタイルでエネルギーを溜める

「普段の学校生活」に無理して一律で合わせることだけが全てではありません。日常の学習はオンラインなどを活用してストレスなく進め、行事ややりたいイベントにだけスポットで挑戦するという形も立派な「環境調整(アコモデーション)」です。

発達障害・ギフテッド専門の通信制オンラインスクール「Re学院」では、日常の学習やソーシャルスキルトレーニングを自宅からオンラインで行い、個々のペースを尊重したアコモデーションを提供しています。提携校(八洲学園大学国際高等学校)との連携による年1回の沖縄スクーリングのように、「楽しめるイベント」を通じて自分らしく社会とつながる体験を大切にしています。

まとめ:できたことを一緒に喜び、次のエネルギーへ

行事に少しでも参加できたなら「勇気を出していけたね」、もし直前で行けなくなってしまったとしても「行こうと準備したこと自体がすごいよ」と、挑戦したプロセスを温かく認めてあげてください。

世間の「当たり前」に縛られず、便利グッズや周りのサポート、Re学院のような専門機関を頼りながら、お子さんが笑顔で自分らしい思い出を作れる環境を整えていきましょう。